クラミジアの症状
クラミジア感染症は、日本で一番感染者が多い性感染症です。国内でクラミジア感染者は100万人以上いるといわれています。クラミジアは感染力が高い性感染症です。
特に若い方(10代後半から20代)の感染が広がっています。性行為をしたことがある高校生を調べたところ、女性で13.1%、男性で6.7%がクラミジア感染していたという調査報告もあります。
クラミジアの感染が広がってしまう原因の一つとして、感染しても症状が出ないことが多いことが挙げられます。とりわけ目立った症状が出ないことが多く、治療しないまま気付かずにパートナーへ移してしまうことがあります。
クラミジアにかかったまま放置していると、不妊症や子宮外妊娠の原因になります。
男性の症状
男性の場合は、クラミジアが尿道に感染した後、ウィルスが睾丸へ広がっていきます。症状がでないことも多いですが、次のような症状があれば注意が必要です。(潜伏期は5〜14日)
- 尿道からの膿が出ている(量は少な目)
- おしっこの時の痛みがある
- 尿道のかゆみや不快感がある
- 睾丸の上部が腫れている
- 軽い発熱や痛みがある
女性の症状
女性の場合は、子宮の入り口にクラミジアが感染した後、腹腔にウィルスが広がって骨盤の中で症状が出てきます。女性の場合は5割の方が症状を感じるといわれています。
- おりものが増えた
- 不正出血がある
- 下腹部に痛みがある
- セックスの時に痛みがある
のどの症状
喉の感染は性器のものよりも治りにくいことが特徴です。症状が出ていれば早めに診断・治療を受けましょう。
- のどが腫れている
- のどに痛みがある
- 発熱している
クラミジアの感染経路
クラミジアはクラミジア・トラコマティスという細菌に感染することによって起きる性感染症です。
セックス、アナルセックス、フェラチオ、クンニリングスなどのあらゆる性行為で感染します。
クラミジアに感染者と粘膜同士の接触、精液、腟分泌液で感染します。フェラチオやクンニリングスで、咽頭(のど)へも感染します。大半が性行為による感染ですが、まれにトイレや温泉、プールなどで感染することもあるようです。
クラミジアの治療
クラミジアは自然に治ることはないといわれる性感染症です。薬による治療をする必要があります。
男性の場合にはほぼ完治します。女性の場合は、悪化させて腹膜炎や肝炎など重症化すると治らない場合もあるためリスクがあります。
どんな治療が必要?
女性なら産婦人科または耳鼻咽喉科、男性なら泌尿器科または耳鼻咽喉科の受診がオススメです。クラミジアの治療は、抗生物質の静脈注射、または内服になります。抗生物質を1週間ほど服用して、その後、治ったかどうかを再度検査します。
抗生物質には、クラリス錠やジスロマックなどが一般的です。薬の服用で治るので、治療に伴う痛みなどはないので心配は不要です。治療にかかる費用は、保険適応ですので3割負担なら1500円程度で済みます。
治療のポイント
気を付けなければいけないのは、パートナーも感染している可能性があるので一緒に検査して治療が必要です。二人とも陰性が確認できるまではセックスはできません。きちんとしなければ治療が無駄になってしまいます。
クラミジアは比較的簡単に治る病気ですが、きちんと治療しなければ将来不妊症や子宮外妊娠のリスクが高くなる疾患です。 きちんと治療して治癒したら再発することはありません。ただし、治った後の再感染はあります。
また、クラミジアに感染していると、HIV感染率が通常の5倍程度になります。一緒にHIVに感染した可能性もありますので、HIV抗体検査を受けた方がよいでしょう。
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