HIVに感染するとどんな症状がでるの?
HIVに感染するとインフルエンザに似た症状がでます。
初期症状(HIV感染して数週間目)
- 発熱
- リンパ節の腫れ
- 咽頭炎(のどの腫れ)
- 発疹
- 筋肉痛や関節痛
- 下痢
- 頭痛
- 吐き気や嘔吐
これらの初期症状は2〜3週間すると自然と収まります。
その後は、無症候期といって数年〜数十年間は特に症状がでない時期が続きます。
症状が出ないのは、免疫とウィルスの活動がバランスしていて安定しているからです。
ただし、HIVウィルスは、この間も体の中で活発に増えています。
時間の経過とともに、HIVウィルスが優位に立ってくると、
免疫機能が低下して、エイズの関連症状が現れるようになります。
エイズを発症すると様々な日和見感染が起こります。
日和見感染というのは、健康な人には感染症を起こさない微生物が原因菌となり発症する感染症のことをいいます。一般的にHIV感染などの病気で免疫力が低下した人に起こります。
日本では次の23のAIDS指標疾患を発症すると、エイズが発症したとみなされます。
エイズが発症すると、治療しない場合は2年ほどで死亡するとされています。
HIV感染による日和見感染症
微生物 | 主要疾患 | |
---|---|---|
真菌症 |
カンジダ属 |
口腔カンジダ症、食道炎、肺炎、 |
原虫症 |
ニューモシスチス・カリニ |
肺炎、脳炎、肝膿瘍、 |
ウィルス感染症 |
サイトメガロウィルス |
脈絡網膜炎、肺炎、食道炎、腸炎、脳炎、 |
細菌感染症 |
結核菌 |
肺結核、骨髄炎、髄膜炎、脳膿瘍、 |
性感染症Q&A 医薬ジャーナル社から抜粋
HIVの感染経路とは?
HIVウィルスは、感染者の精液(カウパー氏腺液=通称先走り液を含む)、膣分泌液、血液、母乳などに潜んでいます。これらが傷口などに触れることによって感染するので、感染経路は限られます。
汗や唾液、涙からは感染しません。
日本での主な感染経路は次の通りです。
- 性行為による感染
- 輸血などの血液感染
- 母子感染
性行為による感染
性行為による感染が最も多く、一般的な感染頻度は次の通りです。
性行為別の感染確率
性行為 | 感染確率 |
---|---|
膣性交 |
男性から女性:0.1〜0.2% |
肛門性交 | 男性間:0.1〜3% |
フェラチオ | 非常に少ないが、0%ではない |
女性は膣粘膜、男性はセックスの摩擦などで生じる亀頭部分(粘膜)の細かい傷から、精液や膣分泌液に含まれるHIVウィルスが侵入することで感染します。
男性同性間の性的接触では、腸管粘膜から精液中のHIVが侵入します。
腸粘膜は膣や口腔の粘膜に比べて傷が付きやすいのでHIVウィルスが入りやすく、通常の膣性行よりも感染リスクは高くなります。
輸血などの血液感染
輸血により感染者の血液に含まれるHIVウィルスがカラダに侵入することにより感染します。現在では、日本赤十字社が献血された血液を厳しくHIV検査しているため、輸血による感染の危険性は極めて低くなっています。
輸血以外にも、麻薬や覚せい剤などを打つための注射器の使いまわしによる感染の報告があります。注射器や注射針を共用することはHIVだけでなくC型肝炎の感染リスクも高いため避けるべき行為と言えます。
他には医療現場での針刺し事故による感染事例もあります。これは医者や看護師などの医療従事者が気を付けるべき感染ルートです。注射針の安全な取り扱いや廃棄など決められた手順を遵守して事故を防ぐ取組が必要です。
万一事故が起きた場合は、抗HIV薬を飲むことによって感染リスクを下げることができます。事故発生から2時間以内に薬を飲む必要があります。
母子感染
こんな場合は感染してません!
一般的に通常の日常生活の範囲では感染しないといわれています。例えば、風呂、プール、便座、ベッド、シーツ、電話機、電車のつり革、衣類、洗濯、シャワー、握手、抱擁、職場、学校、蚊などからは感染していません。
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